冬でもキレイな手元で

英語を勉強しようと思っても、なかなか続かないという方。もう、英語の「勉強」はやめましょう。最近は学習法の選択肢もぐんと増えています。高いお金をかける必要もありません。独学で英語力を磨き東京大学・ハーバード大学に合格した経歴をもつ本山勝寛さんに、楽しく、新しい英語の身に付け方を教えてもらいました。
[教えてくれた人]
日本財団 国際ネットワークチーム
リーダー
本山勝寛さん
英語が楽しく
身につくポイントとは?
学生時代とは違い、オトナの英語の学び方は人によってさまざま。高価な教材を買ったり、無理に教室に通ったりしなくても「独学」で英語は上達します。ここでは、オトナのための独学ポイントを3つ伝授します。
point.1
まずはとにかくたくさん聴く
語学に大切なのは、たくさんの量を聴くこと。かといって、むやみに教材を買って、垂れ流すように聴いても効果はほとんどありませんし、つまらなくなって続きません。そこで、「自分の好きなものと英語を結びつけること」をおすすめします。
ためしに、好きなハリウッドスターの名前をYouTubeで英語検索してみてください。好きな人のインタビューなら、話の内容をもっと理解したい!という気持ちになりますよね。そういった自然な意欲と関心を引き出すことが重要です。今日からは、料理やファッション、映画など、あなたの好きなジャンルが教材です。無料で自由に閲覧できるYouTubeなら、気兼ねなくたくさん聴けますね。1日5~30分、英語を「つまみ食い」しましょう。英語が「勉強」から「エンターテインメント」の時間になり、自宅で世界中の活きた英語を身に付けることができるでしょう。
英語を楽しく、たくさん聴く方法
好きな洋画や洋楽を字幕付きで楽しむ
まずは字幕付きで洋画を観ましょう。聴き取れるようになったら字幕なしで観てみましょう。おすすめは、簡単な英語で会話が進む恋愛映画や『FRIENDS(フレンズ)』などの定番人気海外ドラマ。アニメなどもよいでしょう。
映画同様に、音楽もおすすめです。好きな歌手や曲の歌詞付きの映像を検索し、歌を楽しみながら歌詞を理解し、覚えていくことができます。一曲3〜5分なので、より気軽に取り入れやすいでしょう。
YouTubeで好きなチャンネルを見る
アメリカの定番教育番組
●セサミストリート
子供が楽しく学習できる番組なので、リスニングの練習にぴったり。著名人やセレブがゲスト出演することもあります。「ザ・シンプソンズ」もおすすめです。
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今夜のおかずに迷った時はコレ!
●cooking with dog
犬がホスト役となって、私たちが日常的に食べている料理やお菓子の作り方を、聴き取りやすい英語で紹介。今晩の献立決めにも役立って、一石二鳥!
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あらゆるジャンルのハウツー系動画
●Howcast
フィットネス、メイクアップ、人間関係や恋愛、季節の行事に関する話題、人の心の読み方、なんとキスの方法まで。実用的かつ意外性があって楽しめます。
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思わずハマる超人気チャネル
●HouseholdHacker
スポーツドリンクと玉ねぎを使ってiPodの充電をする方法、宙を浮く「ホバーシューズ」の作り方など、「一体どうなるの?」とついつい食い入るように見てしまう人気チャンネルです。
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point.2
じっくり聴いて、リスニング精度をアップ

英語を聴きとれるようになるには約3ヶ月かかると言われています。リスニングに慣れてきたら、次はじっくり聴く練習をして精度を上げましょう。これまで聴いていた映画やスピーチ、YouTubeの映像などの内容を「ディクテーション」(=文字起こし)していきます。聴いた内容を文字にすることで、より正確なリスニング力を身につけることができます。
リスニング精度アップにおすすめの方法
ゲーム感覚でリスニング力を鍛える!
●i Know!(アイ ノウ)
無料で英語学習コンテンツを提供しているサイト。会員登録で、自分に合ったレベルの学習内容を受けることができます。英語を聴き取り、時間内に書き込むと点数が出るシステムで、ゲーム感覚でディクテーションの練習ができます。
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スピーチで名フレーズを味わう
キング牧師やオバマ大統領、ノーベル平和賞を受賞したマララさんなどの名スピーチは、ディクテーションにぴったり。一文一文が美しく、名フレーズが各所にちりばめられています。YouTubeで「speech」と検索してみてください。
point.3
実際に話してみましょう
リスニング力と同時に、スピーキング力も鍛えましょう。まずは英語で1分間の自己紹介を作成し、声に出してみましょう。それを録音し、聴き直してブラッシュアップしていきます。自己紹介ができたら、相手がいる想定で、会話をシミュレーションしてみましょう。実際にネイティブスピーカーの人と話すきっかけがあれば、なおいいですね。
1日30分で、「どこでもドア」を手に入れよう!

学生時代の英語の目的は、テストや受験でいい成績をとることでした。でも、オトナにとっての英語は、「どこでもドア」です。英語を身につければ、海外旅行がもっと楽しくなりますし、外国に友達をつくることもできます。映画も字幕なしで楽しめ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでボランティアに立候補することもできるでしょう。英語はあなたの世界を寛げてくれる扉。さあ、あなたはどんなことをしたいか考えてみてください。目標ができれば計画を立てられ、モチベーションもアップしますよ!
本山さんからオトナの女性へメッセージ
世界の4人に1人は英語を使います。でも、ネイティブの英語ばかりではありません。インドに行けば、インドなまりの英語でマシンガンのように話す人も、めちゃくちゃな文法で楽しそうに会話をしているスペイン語圏中南米系の人たちもいます。英語は、多少間違っていても、臆さず、恐れず、楽しんだ者勝ちなのです。ぜひ、50代の今を楽しみたい!という気持ちで、気軽に取り組んでみてください。