冬でもキレイな手元で

いくつになっても仕事をして輝きつづけたい! そんなオトナ女性にご紹介したいのが、フィンランド女性のワーキングスタイル。ほとんどの女性が定年まで仕事を続けるこの国には、女性がエイジレスに活躍できる秘密があるようです。
フィンランドご出身で、大学院で教員として活躍される坂根シルックさんにお話を伺いました。


80%以上もの女性がフルタイムで働く国、フィンランド。そのほとんどが、生涯を通じて働き続けています。エイジレスなワーキングスタイルの秘密は、国の政策・教育・そして人々の価値観などにあります。

フィンランドの国土は日本の9割ほどですが、人口は東京の半分弱。国力・経済を維持していくために、自然と女性の活躍が求められているのです。育児休暇などの子育て制度は男性も取得することができます。


学校のテストは、記号の穴埋めではなく、自分の言葉で説明する論述形式。家庭においても、「私はこう思うけど、あなたはどうしたいの?」と、自分と異なる意見でも子どもの意見を尊重します。「自分で考え、問題を解決する力」が自然と育まれる環境なのです。

フィンランド社会において、「何歳までにこうしなくてはいけない」という縛りはありません。やりたいことができたら、転職などを通じて新しいことにチャレンジする50代女性もたくさんいます。
スキルと活躍の場さえ合えば、やりたいことができ、それを尊重し合う価値観が根付いています。


「生涯学び続け、新しいことに挑戦し続ける!」というのがフィンランド女性の考え方。自分で決めた目標をクリアしたら、次のステップに進んでいく人が多いですね。
私自身も、いつも新しいことにチャレンジして、自分を高めていきたいと思っています。オトナの女性のみなさんも、もしこれからやってみたいことがあるのなら、ぜひチャレンジしてほしいと思います。

生涯働き続けるフィンランド女性にとっては、働くこと=生きること。だから、自分らしくいられることを大切にしています。50代は、自分のために時間を使える時ですよね。もっと自分らしくいられる場所がいい、本当に好きなことを仕事にしたい、と思ったら迷わず行動してみましょう。居心地のいい場所や好きなことなら自然と楽しく、エイジレスに仕事を続けられるはず。
やってみたいと思ったことにはチャレンジしてみるのがフィンランド流。興味を持った企業や団体に積極的にアプローチしたり、地域で困っている人を見かけたらサポートを申し出るなど、社会のニーズを自分で見つけて応えていくことが、仕事につながるかもしれませんよ。
フィンランドでは、残業する人=仕事ができない人とみなされるほど、効率よく仕事をすることが重視されています。健康のためにも、自分の時間を充実させるためにも、仕事の進め方を見直してもいいかもしれませんね。

フィンランドの人々のプライベートの過ごし方を紹介します。平日は残業をせず帰宅し、家族で夕食をすませると、ヨガやジム、音楽や語学など、趣味の時間を楽しみます。約1ヶ月間の夏休みは、多くの人が「サマーコテージ」と呼ばれる別荘でのんびりと過ごします。湖で泳いだり、森を散策してベリーを摘んだり、たき火で料理をしたりと自
然を満喫し、リフレッシュしてまた仕事に戻ります。週末も都会を離れ別荘へ出かけたり、家族や友人と過ごすのが一般的です。

あなたらしいワーキングスタイルを叶えるために、オフの時間や週末に活動してみましょう。今の仕事を続けるにしても、転身するにしても、あなたらしくいられることを大切にしてみてください。
やってみたい仕事に手を挙げてみてはいかがでしょう。また、仕事の進め方を見直して残業を減らし、プライベートを大切にしたら、仕事も楽しくなるかもしれません。毎日は無理でも、週に1〜2日、ノー残業デーをつくってみてはいかがでしょうか。
自分の時間を持ちたい、スキルを高めたい、ステップアップしたいなど、あなたが大切にしたいことを明確にして、もっと輝ける場所を探してみましょう。
これから資格の勉強を始めて遅いということはありません。50代で資格を取得し、活躍している人もたくさんいます。これまでの経験や知識を生かせたり、興味のあるものだと楽しく取得できるはずです。
自分だけのためではなく、人のために何かしたい!と思ったら、自治体や市民講座などに足を運んでみると、あなたのサポートを必要としている人や場所が見つかるでしょう。そういった活動は自分の心を豊かにし、生きがいにつながります。
趣味で続けてきたことや、好きなことを仕事にできたら素敵ですね。50代は、本当にやってみたかったことを始めるチャンス!好きなことなら、きっと生き生きと続けられるはず。上達したら、教室やサロンを開くのもいいですね。

共働きがほとんどなので、フィンランド夫婦の家事は完全分担制です。それぞれが得意な家事を担当することが多いですね。毎日すべてを完璧にやろうとするのではなく、平
日は最低限のことだけこなす、時には便利な家電やグッズに頼って上手に時短するといったことが、仕事と家事を両立させるポイントだと思います。


坂根シルックさん
フィンランド生まれ。家族と共に3歳で来日し、13歳まで大分市で過ごし、フィンランドへ帰国。1985年に再び日本へ。20年間、在日外資系企業やフィンランド政府の機関で勤務、以後は翻訳家や通訳者、文化人タレントとして、仕事と育児を両立しながら日本で活躍している。日本とフィンランドの違いを踏まえながら、学校、自治体への教育関係の講演を数多く行う。
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