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器具なしでOK!今すぐ家でできる有酸素運動6選

運動しなきゃと思っているけど、なかなかジムに行ったり外で運動をしたりする時間がとれない……と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

しかし、自宅でも効果的な有酸素運動をすることは可能です。

家でできる有酸素運動のやり方や効果を出すためのポイントをプロのパーソナルトレーナーが解説します。

記事の最後に有酸素運動によくある疑問についても回答しているので参考にしてみてください。


そもそも「有酸素運動」とは?

有酸素運動とは、一言で言うと「低強度で長時間継続できる運動」のことを指します。

人の主なエネルギー源は、体内に蓄えられている“糖質”と“脂質”で、運動の強さや時間によってそれらの量の割合が変わります。

ウォーキングやジョギングなど数分以上継続できるような強度の低い運動は、エネルギー源として“脂質”が多く利用され、脂質を代謝するときに“酸素”を利用します。

このような強度が低く長時間継続できる運動を「有酸素運動」と言います。

逆に、ダッシュやジャンプといった強度が高く、短時間しか行えないものは“糖質”が主に使われ、代謝過程に“酸素”は使われません。これらの運動は「無酸素運動」と呼ばれます。

有酸素運動の効果

有酸素運動にはさまざまな健康効果があり、多くの人におすすめできる運動です。ここでは有酸素運動で期待できる効果を紹介します。

①体力強化

有酸素運動を行うことで体力が向上し、日常生活で疲れにくい体に変化させることができます。

有酸素運動を行うことで心肺機能や毛細血管密度などが改善し、体内により多くの酸素を取り込みよりスムーズにエネルギーを多く生み出せるようになります。

スムーズにより多くのエネルギーを生み出せるようになると、日常生活で消費したエネルギーをすぐにリカバリーすることができるようになります。そのため、日常生活で疲れを感じにくくなるのです。

②ダイエット効果

ダイエット効果

有酸素運動を行うと多くのエネルギー量を消費します。その際にエネルギー源として脂質が多く消費されることになります。その結果、エネルギーも脂質も消費されるためダイエットの効果を期待できます。

消費するエネルギー量を増やせば、体重の減少や体力の維持にも効果があるので、試してみる価値があるはず!

③肌質の改善

肌質の改善

有酸素運動を行うことで肌質を改善(※)できることが、最近明らかになってきました。

肌質を悪化させる原因の一つは、炎症反応を促進させる「炎症性サイトカイン」という物質が体内で多く分泌されること。紫外線や化粧品などから刺激を受けると分泌されると考えられ、皮膚の奥にある真皮組織の構造を崩してしまいます。

有酸素運動は血液中の炎症性サイトカインの分泌量を減少させます。その結果、真皮組織の構造を改善することが期待できます。運動することで美肌づくりにもメリットがあるというのはうれしいですね。


④生活習慣病の予防

生活習慣病の中でも運動不足から起こるものとして、糖尿病や肥満、高脂血症などが挙げられています。これらは脂肪の蓄積や代謝機能の悪化によって引き起こされると考えられています。

有酸素運動は、体脂肪がエネルギー源として多く使われることで内臓脂肪を減少させたり、心肺機能や脂質の代謝機能を向上させたりすることができます。そのため結果的に生活習慣病の改善がされて予防につながるとされています。

運動不足かも……と感じていたら、今日から早速、有酸素運動をしてみませんか。

⑤脳機能の改善

脳機能の改善

認知機能など脳機能の改善に有酸素運動が良いことが明らかになってきています。

脳機能の改善につながる理由は、「脳由来神経栄養因子」という物質が脳内に増加するから。

脳由来神経栄養因子は運動をすることで脳細胞の維持や成長などをさせる物質です。これが増えることで脳機能の維持や改善につながることに。

有酸素運動を行うことで脳機能が改善し、集中力などが持続しやすくなれば仕事や趣味にも良い影響をもたらしてくれるかもしれません。

家でスキマ時間にできる有酸素運動6選

さまざまな健康効果がある有酸素運動ですが、ジムに行かなければいけなかったり外でウォーキングをしたりしなければいけないイメージがあると思います。

しかし、自宅の中でもできる限り音を立てずに静かに有酸素運動を行うことができるのです。

家の中ですぐにできて、おすすめの効果的な有酸素運動を6つ紹介していきます。

バーピーは、立ち姿勢から腕立て伏せの姿勢になり、再度立ち上がる動作を繰り返すエクササイズ。

腕・腹筋・股関節など、全身の主要な筋肉を同時に鍛え、心拍数も上がりやすく静かに行えるため、家で行う有酸素運動にピッタリです。

バーピーのやり方

1. 足幅を腰幅にその場に立つ
2. ゆっくりと両手を床につけて、脚を伸ばし腕立て伏せの姿勢に
3. 片足ずつ、脚を曲げて膝を胸に近づける
4. そのまま立ち上がり最初の姿勢に戻る
5. 1.~4.を繰り返す。休みを入れながら20分程度続けるのが理想的ですが、無理のない範囲で行いましょう

ゆっくり足を曲げ伸ばしするなど騒音に注意しましょう。

踏み台昇降は目の前の段差を上り下りし続けるエクササイズ。学校の体育などでやったことがある人も多いのではないでしょうか?

写真では台を利用していますが、階段などちょっとした段差でも行えます。初心者は20〜30cm程度の段差から始めるのがおすすめです。

踏み台昇降のやり方

音や振動などを起こさないようにゆっくりと行うことを意識しましょう。

1. 左足を台の上に乗せた後、右足を台に乗せる
2. 片足ずつ台から降り、反対側も同様に行う

ゆっくりと休みを入れつつ継続して20〜30分程度行うと良いです。

筋トレで有名なスクワットですが、ゆっくりと行うことで有酸素運動としても活用することができます。

ポイントは深くしゃがみすぎないことと、ゆっくり行うこと。深くしゃがんだり、速すぎたりしても強度が上がってしまい効果的な有酸素運動になりません。無理のない深さや速さで行うことを意識しましょう。

スクワットのやり方

1. 足幅を肩幅程度に広げ、腕を胸の前に伸ばす
2. 膝を曲げて、お尻をゆっくりと下げられるところまで下げる。かかとが上がらないように      足の裏全体は床に着けたまま
3. ゆっくりと立ち上がる。1.~3.を繰り返す

休みを入れつつ継続して20〜30分程度行えると、より効果が上がりやすいです。

太ももが地面と平行まで降りるのが理想ですが、膝を痛めることがあるので初めのうちはお尻を少し下げる程度でOKです。

もも上げはその名の通り、その場で立って、太ももを上げるだけのエクササイズ。いつでもどこでもスキマ時間に行うことができるため、仕事や家事の合間などに行える手軽さがおすすめ!

最初から膝を高く上げすぎると強度が高くなり、長時間継続することが難しくなります。そのため、最初は軽く足を上げて、その場で足踏みをするくらいの気持ちで行いましょう。

もも上げのやり方

1. 腰幅になりその場に立つ
2. 息を口から吐きながら右膝を上げ、鼻から息を吐きながら足を下げる
3. 反対側も同様に行う

休みを入れつつ継続して20〜30分程度行うのが理想的です。

実は雑巾がけも有酸素運動として効果があります。掃除のついでに“ながら”運動で有酸素運動を行うことができるのでとてもおすすめです。

雑巾がけは深くしゃがんだ状態から両手で体を支えて、雑巾をかけていきます。この際に下半身から体幹、上半身まで全て刺激できる効果的なエクササイズになりますよ。

運動の強さを表す「METs」という指標があります。METsは静かに座っている状態を1とし、静かに座っている時と比較して何倍のエネルギー量を消費するかで活動の強度を表します。

雑巾がけは3.5METsほどの運動で、ヨガやピラティスなどは2.3METs程度。一般的に行われるエクササイズよりも高い強度になる雑巾がけは、実は立派な有酸素運動なんです。

ですから、おうちの掃除機がけの後に雑巾で水拭きを行うことは、部屋がきれいになるだけでなく十分な有酸素運動もできて、まさに一石二鳥ですね。

「サーキットトレーニング」は、さまざまなエクササイズを一定時間・一定回数を順番に連続で繰り返すトレーニング方法です。さまざまな運動を行って全身の筋肉を刺激しつつ、有酸素運動を行うことができます。

一般的に有酸素運動は同じ動きの繰り返しになりがちですが、サーキットトレーニングは次々と違う動きをするため飽きにくいというメリットがあります。

今回、初心者が家で気軽にできるマイレピオリジナルのサーキットトレーニングプログラムを作りましたのでぜひトライしみてください!

有酸素運動の効果をより引き出すポイント4つ

有酸素運動は体にさまざまな良い効果がありますが、しっかりと効果を出すためにはどうしたらよいでしょうか?

最初は週2〜3回でOK

有酸素運動の効果を得るためには、はじめのうちは週に2〜3回程度を行うことをおすすめします。

より早く、高い有酸素運動の効果を出したい場合は毎日でもOK。

体力に不安のあるうちに毎日行うと、疲労がすぐに溜まってしまいます。そのため、続けるのがイヤになったり、関節を痛めてしまったりする可能性も高まります。

始めたばかりの人は少ない頻度でも十分に効果が出ます。ですから、最初は週2〜3回程度を目安に行っていき、徐々に頻度を増やすと良いでしょう。

1回の時間は短くてもOK

有酸素運動は続けて20分行わなければいけないとか、長時間連続して行わなければいけないと考えられていますがこれは間違いです。

もちろんより長い時間を続けることで、長時間運動を継続する能力を高める効果は大きくなると考えられます。しかし、細切れに行ったとしても消費エネルギー量の増加や、体力をつけるという効果は十分にあると考えられます。

ちょっとした空き時間に少しずつ楽しみながら続けることが何よりも大切です。

十分な水分と栄養補給

十分な水分と栄養補給

有酸素運動で十分な効果を出すためには、しっかりと水分と栄養補給をしましょう。

運動すると汗をかいて水分不足になったり、体内でのエネルギーや栄養を消費します。トレーニング効果は疲労から回復したときに現れるもの。

しかし、体が回復しないとトレーニングの効果を得ることができません。ですから、有酸素運動で消費した分の水分や栄養素などはしっかりと補給していきましょう。

有酸素運動でしっかりと効果を出すためには水分をしっかりと摂取し、食事もしっかりとるようにしてくださいね。

継続することが何よりも大切

どれだけ効果の高い運動をしたとしても1日だけで終わってしまったら効果は出ません。逆に簡単で短時間の運動でも長期間継続すれば、少しずつ効果が出てきます。体が変わっていっている実感があると、それがさらに続けていこうという意欲につながります。

有酸素運動は1日に10分以下でも効果があると言われています(※)。

毎日、ほんの少しでも有酸素運動を継続することで徐々に効果が出てきます。無理のない範囲で普段の生活の中に有酸素運動を行う習慣を組み込むようにしましょう。




モチベーションを保ち続けるためには

有酸素運動の効果を出すために何よりも大切なことは継続することだとお伝えしましたが、モチベーションを保つのって意外と難しいですよね。

どうすればモチベーションを保って継続することができるのでしょうか? モチベーションを保って継続するためのポイントについて詳しく解説します。

スケジュールに入れてリマインダーをかける

スケジュールに入れてリマインダーをかける

毎日、仕事や家事にやることが沢山ある中で、有酸素運動を行うのは腰が重くなりやすく、「今日はいいかな……」と、なりやすいもの。

それを防ぐためにカレンダーアプリなどを活用しましょう!

友達・家族など誰かと一緒に行う

自分一人だけで有酸素運動を行っていると、ついついサボりがちに……。

しかし、友達や家族などと一緒に行う約束をすると「約束したし、やらなきゃ!」という強制力が働きます。そのため、自分一人で行うよりも継続しやすくなります。

記録をつけて進捗を見る

記録をつけて進捗を見る

有酸素運動の効果が目に見えてわかることで、行う意義を感じられてモチベーションを維持しやすくなります。

測定する項目でおすすめなのは「体重」と「運動の継続時間」です。徐々に落ちる体重と、伸びていく運動継続時間を記録することで自分自身の体の変化を感じやすくなります。

自分が楽しめるエクササイズを選ぶ

どのエクササイズがいいのか迷ってしまいますが、自分が最も楽しめるエクササイズを選ぶようにしましょう。

どのエクササイズにも共通して言えるのは、継続しなければ効果がでないこと。ですから、自分自身が継続できるものを選ぶことがベストです。

継続するために最も大切なポイントは“楽しめるもの”を選ぶことです。簡単で効果が大きいエクササイズを選んだとしても、毎日繰り返していると退屈になってきて続けるのをやめてしまいます。

しかし、楽しいとか気持ちいいとか感じられるようなエクササイズは進んでしたくなるので続けやすくなります。

とにかく楽しいと感じられるエクササイズを選びしましょう。

オンラインフィットネスを活用する

「オンラインフィットネス」とは、オンライン上でインストラクターが一緒にエクササイズを行ってくれたり、プログラムの設計、フォーム指導などをしてくれるサービスです。

エアロビクスやヨガ・ピラティス、パーソナルトレーニング等好みのものを選ぶことができます。

他にも最適な負荷設定やさまざまな動き、声がけなど楽しく継続できるプログラムがたくさんあります。ですから、オンラインフィットネスを活用するのはモチベーションを保ちやすくなる方法の1つです。

有酸素運動によくあるQ&A

有酸素運動で効果を出すポイントはわかったけど、


というようなさまざまな疑問があると思います。

有酸素運動によくある疑問について回答をまとめました。

筋肉が成長するためには普段よりも強い負荷が筋肉にかかることが必要です。逆にほとんど負荷がかかっていない場合は加齢とともに徐々に衰えていきます。

有酸素運動は運動の中では強度が低いとはいえ、普段から運動を習慣にしていない人に対しては大きな強い負荷になります。ですから、筋肉に対して十分な刺激を与える効果があるため筋肉を落とすことはないと言えます。

例えば、食事改善でカロリー制限を行ったのと有酸素運動の体重減少効果を比較すると、ほとんどの場合、食事改善のほうが大きな体重減少効果が見られます。

早く体重を落としたいなら食事を改善することが最も近道ですが、食事改善が難しい場合には有酸素運動は効果的な方法と言えるでしょう。

特に朝食前は血糖値が低くなっており、体脂肪を燃焼しやすい状態です。有酸素運動をすることで脂肪燃焼効果が高まるとも言われています。

実際に朝に運動をすることで体脂肪の減少効果が高まったと報告されています(※)。

最も高い効果を期待するのであれば朝に行うのが一番いいでしょう。でも最も大切なことは継続をすることですから、自分自身が最もやりやすい時間にすることが大切です。




コーヒーに含まれている「カフェイン」や唐辛子に含まれている「カプサイシン」という成分は、代謝を高めたり、脂肪をより多くエネルギーとして使ってくれたりすると考えられているため、有酸素運動と相乗的な効果があると期待されています。

しかし、有酸素運動時にカフェインやカプサイシンを摂取したことで、体脂肪の変化に違いが出るかどうかはっきりとまだわかっていません。

カフェインもカプサイシンも刺激物ですから取り過ぎないように気をつけたほうがいいかもしれませんね。

コーヒーと唐辛子

筋トレよりも先に有酸素運動を行うと、有酸素運動で疲労した結果、筋トレでしっかりと追い込むことができなくなり筋トレの効果が低下してしまいます(※)。

ですから、筋トレも一緒に行いたい場合、基本的に筋トレが先、有酸素運動は後と覚えておくと良いと思います。




家でできる効果的な有酸素運動で運動不足を解消しよう

フィットネスクラブや外でウォーキングをしなければいけない、というイメージがある有酸素運動ですが、実は家でもしっかりと効果を出すことは可能です。

特に体力に自信がないうちはほんの数分の有酸素運動でも効果を出すことができます。運動を始めるのは腰が重くなりやすいですが、今回紹介した運動を含めてぜひできる範囲でスキマ時間などに気軽に始めて、運動不足を解消しましょう!

監修者:藤本 千晶







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